第16回 国立大学情報処理センター協議会

近畿地区情報処理センター協議会報告

近畿地区センター活動の状況と問題点

奈良教育大学総合情報処理センター長  山邉 信一

1.センター業務の状況及び運用上の問題点

(1) 本学はファイアウォールの関係か、管理が行き届かず気づいていないのか良く分かりませんが直接不正アクセスは見つかっていません。
(2) 不正アクセス対策としては、UNIXサーバのTCPWrapperによるポートのアクセス制限sendmail.CFによるメールサーバの踏み台対策等を実施。
(3) 授業時などに一斉にネットワークアクセスがあると、レスポンスが悪くなる(回線速度やサーバの改善が必要とされているが予算不足)。
(4) キャンパス間が離れているにもかかわらず、インターネットへの接続口が大津キャンパス1個所にしかないため、片方のキャンパスが通信不能時には彦根キャンパスも同時に通信不能になる。
(5) ネットワーク機器がたびたび故障するようになった。
(6) 故障の度にセンター予算から保守経費をまかわなければならない。
(7) ネットワークに深刻な障害が発生した場合は業者に委託するが、費用ばかりかさむ。根本的な対策を行うとさらに費用が発生する(機器の購入、ソフトウェアのバージョンアップ)。
(8) SINETを経由する場合の通信速度が遅い。
(9) 附属学校を含むネットワークを構築する場合、通信速度と通信費用のやりくりに悩まされる。
(10) 施設内のビデオ監視システムについては、現在予算要求中。
(11) ネットワーク・計算機システムのセキュリティー・対応現在情報処理センターおよび分室で、それぞれのキャンパスで利用されるIPアドレス、ホスト情報を一括して管理している。
(12) パスワードの重要性を意識づけするように努力していても、周知徹底させるのは難しい。
(13) 抗ウィルスソフトウェアを購入しても、ワクチンを頻繁に更新するという意識づけが浸透していない。
(14) ユーザの利便性とシステムのセキュリティ向上を常に比較し、設定検討に時間を要する。
(15) モラル不足により、施錠をして特定のユーザのみ利用できるはずの部屋に、部外者が出入りしている形跡があったり、不特定多数のユーザが利用できる。
(16) パソコンからインターネットを介して悪意のあるいたずらをするユーザが見られる。
(17) パスワードの重要性の意識がない。
(18) ウィルス・アタックに関して他人事といった雰囲気がある。
(19) 新しく購入したコンピュータをそれまで使用してきたIPアドレスで使用するため、コンピュータおよびOSの把握ができない。
(20) 新年度になると授業の為に、大量のユーザを短期間に登録しなければならない。
(21) 業者対応、トラブル(コンピュータ・ネットワーク)対応、ネットワーク管理と守備範囲が広いため、セキュリティーが大切だと思いつつも根本的な対応のための時間がとれない。
(22) コンピュータの利用に関して演習室数と使用可能なコンピュータの台数が限られているため、授業の重複を招いたり空き時間に利用できないユーザがいる。
(23) ある学部や大学院の学生数がセンター職員数に比較して多く、個々に十分な対応ができない上、事務局も別のキャンパスにあるため、各部局毎に適切な対応を必要とするなど、手続きや管理が煩雑となりやすい。
(24) 学内LAN講習会以外にも、UNIX,JavaScript,CSS,PDF,ポスター作成等の様々な講習会を企画し、ネットワーク管理のみではなく、積極的にユーザ教育を行っている。

2.過重負担

(1) 本学のセンター運営体制は次長の貼り付け(大学教官の兼任だが、授業などの負担軽減は全くなし。ただただボランティア)
 30時間事務職員(8時45分から3時45分まで)1名(事務全て、利用者窓口業務一切)
 学生指導員 毎日16時から20時まで1名(利用者相談、利用終了後の端末室PCのメンテ)
 今年6月からネットワーク業務の増大にともない学生作業員、毎日9時から12時まで(ネッ トワーク機器のモニタ、点検)これらの人件費は全て学内予算から全学的に配慮してもらって いる。ただ、学生作業員は毎年人がかわり、その教育や、責任感などの問題もあり、できるだ け専任の職員の配置を希望。
(2) ネットワークを管理する人員が不足しているため、通信不能時の迅速な対応が難しい。
(3) センターへ配置されている専任職員が少なすぎる(教務職員1名)。

3.予算不足

(1) 夜間開館などのサービス向上のため、IDカードなどを使用し、入退室のログが記録できるような管理システムが必要となってきている(予算不足)。
(2) ネットワーク利用のログを保管するのに必要なストレージの確保が予算的に難しい。

4.情報倫理教育の緊急性

(1) 外部のサイトのチャットに入り込んで会話をかき乱しているといった苦情が外部の業者からきたことがある。またチェーンメールへの対処などもわかっていない。そもそも社会的道徳ができていない昨今の学生だから、情報倫理教育は非常に重要。ただどこがきちんと行なうかははっきりしていない。今年から教員免許に絡んで情報リテラシー教育の授業が大幅に増えたのでその辺でやってはと考えている。
(2) 全学生宛、不謹慎なメールを投げた学生がいる。メールの公共性、発進の責任等、社会道徳の教育が緊急に必要。

5.機種更新

(1) 入札仕様書にはバージョンアップのことは記述できなかったため、今後の不具合にどこまで対応できるか不安要素である。
(2) OSを含めて、四年間導入当初のソフトウェアでは実社会で戸惑う。
(3) 期間が四年では、コンピュータのサイクルに追いつけない上、新規のソフトウェアが導入できなかったり、満足な処理速度が得られない。
(4) 旧機種はすべて返却を行ったが、コンピュータの構造を知るための分解用やアップグレードして利用したいというユーザもいた。
(5) サーバの変更に伴う、クライアント機の変更のアナウンスを行ってもなかなか周知徹底ができない。
(6) 仕様書策定委員は、学内および業者との対応に忙しいにも関わらず、ボランティア的な要素が大きい。
(7) これに関しては昨年からレンタルの更新が5年ごとに伸びた。更新作業を始めるころから考えると、6年先まで使う機器を考えて導入する必要がある。とくにパソコンなどは3ヶ月が周期になっている昨今、今までの4年でもすぐに古くなるのにこれが5年になるとはどういうことか? 特に本学は教育大で現場の情報化を積極的に進める教師を輩出しなければならないのにそれが時代遅れの端末室を抱えていなければならないとは、と憤慨に堪えない。